高倉健主演、日本の映画である。
富山の刑務所で指導教官を務める倉島英二は、最近、妻の洋子を亡くした。
慶弔休暇中に出勤すると、妻の依頼人が来て、妻からの絵手紙を渡された。
しかし、一通は長崎に郵送して、局留めで受け取るようにとの故人の希望があるので、そのようにすると言われた。
手渡された絵手紙には、故郷平戸の海に散骨して欲しいと書かれていた。
倉島は、妻の遺骨と共に、平戸へと旅立つ。
途中、キャンピングカーで移動している、杉野という男性と知り合った。
国語教師をしているという彼は、山頭火を引用して、「放浪と旅の違い」 について語る。
翌朝、倉島が目覚めると、杉野は既に出発していた。
京都から、車が故障して困っている田宮という男性を、大阪まで乗せてあげた。
彼は、イカめしの実演販売のため、大阪のデパートへ行く途中だったのだ。
田宮の同僚・南原が合流したが、倉島は、実演販売を手伝う。
南原は、散骨の時に必要な船が手配できなければ訪ねると良い、と知人の連絡先を手渡してくれた。
台風の最中、倉島は平戸に到着した。
静かな映画である。
妻との思い出のシーンが、随所に挿入されていて、込み上げてくるものがある作品だ。