女子高生の星泉は、幼い頃に母を亡くしていた。
そして、父・貴志が交通事故で亡くなり、火葬場で最期の別れをしている。
そこに、見知らぬ男が入ってきて、貴志に線香を上げた。
泉が帰宅すると、マユミと名乗る女性が待っていた。
マユミは、「自分が死んだら泉を頼む。」 と書いた、貴志の手紙を持っていた。
見た目は、とても父の恋人には見えなかったが、泉はマユミを受け入れた。
翌日、下校時に、黒いスーツを着た男達が、大勢校門に並んでいた。
友達の制止を振り切り、泉は1人、堂々と出て行こうとした。
すると、火葬場で線香を上げていた男・佐久間が、彼女を出迎えた。
彼は、ぼろぼろの車に泉を乗せて「目高組」 の事務所に向かった。
目高組は、組員が4人しかいない、弱小暴力団だ。
先代組長の遺言で、跡継ぎに血縁者を捜していたのだった。
あいにく貴志が亡くなったため、泉に組長になってくれるよう、彼らは嘆願した。
拒否していた泉は、彼らの熱意に負けて、引き受ける。
そして、組織のトップ浜口に挨拶に行くが、女子高生だということで馬鹿にされた。
泉が帰宅すると、部屋が荒らされ、マユミの姿がなかった。
そこに、黒木と名乗る刑事が現われ、泉の父が麻薬の密輸に関わっていたと告げる。
そんな時、目高組の組員、ヒロが殺された。
薬師丸ひろ子のデビュー作だ。
可愛らしい女子高生が、凛々しい組長に成長する物語でもある。
衣装やメイクを変えるのではなく、表情で成長を表現している。