２００５年、ニューオーリンズ。
年老いたデイジーは、娘キャロラインに日記を読ませていた。
ベンジャミン・バトンという男の生涯を綴ったものだ。
１９１８年、第一次世界大戦が終わった日、老人施設に赤ちゃんが置き去りにされた。
施設を運営している夫婦には子供が無く、妻は神様からの贈り物だとして喜び、その子を育てることにした。
しかし、老人のような身体の子供で、病弱であり、医者からは育たないと言われる。
それでも施設の老人達に可愛がられ、車椅子生活が出来るようになった。
１９３０年になると、彼は杖一本で歩けるまでに回復していた。
回復というより、若返っているのだ。
その頃、入居者の孫娘デイジーと出会う。
二人は惹かれあったが、老人のような外見のベンジャミンは、おおっぴらに付き合うことが出来なかった。
１９３６年、１７歳になったベンジャミンは、世界を見るため船で旅立った。
デイジーは、バレエダンサーになる。
第二次世界大戦に従軍したベンジャミンは、１９４５年、ニューオーリンズに戻りデイジーと再会した。
しかし、洗練されたデイジーに、ベンジャミンは戸惑う。
デイジーは、バレエのためにパリへ行ってしまう。
ベンジャミンは、生まれた時は老人で、だんだん若返っていく。
愛し合うベンジャミンとデイジーだが、一人は若返り、一人は年老いていく。
悲しい結末を予想しながら、鑑賞することになる。
