captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

明日への遺言

藤田まこと主演、日本の映画である。

 

終戦間近の1945年、名古屋市は米軍の空爆により、殆どが焼き払われた。

 

このとき、撃墜された米軍機からパラシュート降下した米兵が、捕虜になる。

 

略式裁判の結果、民間人に対する無差別殺人の罪で、捕虜は斬首刑になった。

 

戦後、1948年巣鴨・プリズン。

 

B級戦犯として、岡田資中将と部下達は、収監されていた。

 

捕虜を殺害したとして、殺人の罪で起訴され、裁判が始まる。

 

名古屋に軍事施設はなく、無差別殺人の罪で捕虜を処刑したと主張する岡田中将は、この裁判を「法戦」 と捕らえていた。

 

戦勝国が裁く裁判であり、日本人に不利な裁定が下されることは、百も承知だ。

 

その上で、責任は全て自分にあると、岡田は裁判官に認めさせようとしていた。

 

この作品は、人と人との交流が主に描かれている。

 

岡田と部下達、家族、アメリカ人弁護士、検察官・・・。

 

覚悟を決めることの大切さ、その清々しさが、見事に描かれている。

 

全体に重苦しい映画で、見応えがある。