チャールトン・ヘストン主演、アメリカのSF映画である。
1973年公開の作品で、2022年のニューヨークが舞台だ。
人口が四千万人にふくれあがったニューヨークは、少数の金持ちと大多数の貧困層に別れていた。
食料は枯渇し、プランクトンから生産されている「ソイレント・グリーン」という人口食糧が配給されていた。
主人公ソーンは、刑事だ。
ソルという老人と、アパートの小さな一室で暮らしている。
ある日、金持ちが殺された。
ソーンは、捜査を進めていくうちに理解した。
被害者は市長と知り合いで「ソイレント社」の秘密を知って殺されたのだ。
その後ソーンは、何者かに尾行されたり、群衆の中で暗殺されそうになった。
一方、ソルはソーンが現場から持ち帰った「本」を調べていくうちに、ソイレント社の秘密を知る。
そしてその足で、老人用自殺支援ホームへ向かった。
駆けつけたソーンに、ソルは自分の死体がどうなるかを見届けるよう指示して、息を引き取る。
近未来を描くのは、難しい。
この作品では、2022年なのにブラウン管の小型テレビ、電気式ではないひげ剃り、通信手段は交換手を通しての公衆電話、1973年当時の自動車など、笑える部分がある。
安っぽい作品だ。
SFを描くのなら、年代を決めないか、あるいは「宇宙歴◇◇年」みたいにしておくと、安全だろう。