アメリカの映画である。
主人公アンドリュー・ニーマンは、19歳。
アメリカで最高峰の音楽学校である、シェイファー音楽学院に通っている。
彼が学んでいるのは、ドラムスだ。
ある日一人で練習していると、トップクラスを指導しているフレッチャーが入ってきた。
ただ、言葉を交わしただけで、褒めてもらうこともアドバイスもなかった。
しかし、合同練習の最中に現われたフレッチャーは、ニーマンを自分の所に来いと誘う。
朝六時にスタジオに来いと言われていたのに、起きたのが六時過ぎ。
慌てて駆け込むが、スタジオには誰もいない。
外には、練習が九時から始まると、張り紙があった。
メンバーが集まり、フレッチャーが入ってくると緊張が走る。
彼は完全主義者で、僅かなミスも許さない。
ニーマンは、しごかれて涙を流し、その日は譜めくりで終えた。
帰宅して、必死に練習を積む。
マメが出来、それが破れて、絆創膏を貼り、それが剥がれて二重に貼り、最後は氷で冷やす。
ニーマンは腕を上げ、主演奏者にまで上り詰めた。
此の後、ニーマンにもフレッチャーにも、大きな波乱がある。
二人の間に、確執が出来た。
ラストは、ジャズのセッションだ。
ドラムを叩くニーマンに対して冷たかったフレッチャーは、ニーマンの演奏に惚れ込んでいく。
そこには、確執はなかった。
ラストは、盛り上がる。
芸術という分野では、狂気がなければ一流になれないのかも知れない。
この作品は、始めから終りまで、狂気が流れている。
主人公と女子大生との恋愛が挟まっているが、違和感がある。
主人公の人生に幅を持たせるためのものなのだが、成功していない。