ケイト・ウインレット主演、ドイツ・アメリカ合作の映画である。
舞台は、第二次大戦後のドイツ。
ある雨の日、15歳の高校生マイケルは、帰宅途中で体調を崩して、とあるアパートの玄関に駆け込んだ。
そこの住民ハンナが丁度帰宅してきて彼を介抱し、自宅に送り届けてくれた。
やがてハンナは、20歳以上年下のマイケルと身体を合わせる。
マイケルは文学青年で、ハンナにいろいろな物語を読み聞かせた。
ハンナは、それが楽しみだった。
二人で、旅行にも出掛けた。
ある日、ハンナは仕事ぶりを評価されて事務職に格上げされることになった。
しかし、その日を境に、彼女は出て行ってしまう。
一夏の恋が終わったマイケルは、その後、大学に進学して法律を学ぶ。
ある日、ゼミの一環として、強制収容所裁判の傍聴に行った。
被告席にいたのは、数年ぶりに見るハンナだった。
戦争当時、彼女はアウシュビッツの手前にある強制収容所の看守をしていた。
多くの収容者を死に追いやったことが、罪に問われていた。
彼女は文盲であり、読み書きが出来ないことを強く恥じていた。
マイケルは、そのことを知っていて、それを証言すれば彼女の罪は軽くなる。
しかし、恥じていることも知っている。
マイケルの行動が、彼女の未来を左右するのだ。
この作品は、観終わった後味が悪い。
やりきれない気分にさせられる。