マット・デイモン主演、アメリカのSF映画である。
西暦2154年、地球の大気は汚れ、超富裕層は衛星軌道上のスペースコロニー「エリジウム」で暮らしていた。
地上に取り残された人にとって、エリジウムは憧れの地だ。
快適な生活だけでなく、高度に発達した医療が受けられ、あらゆる病気や怪我が治る。
地上は貧しく、ドロイドに監視されている。
主人公マックスは、かつては荒っぽい犯罪者だったが、更生してアーマダイン社の工場で働いていた。
ある日、工場内の事故によって致死量の放射線を浴びてしまう。
余命5日と診断され、解雇されてしまった。
生き延びたい彼は、エリジウムに行って治療を受けるしかない。
彼は、ごろつき時代の仲間だったスパイダーを訪ねた。
スパイダーは、高額の料金を取って、希望者をエリジウムに密航させていたのだ。
金のないマックスは、密航の条件として危険な仕事を引き受ける。
それは、地上に来ているエリジウムの住民を襲い、脳内データを自分の脳にダウンロードするということだった。
膨大な富への、パスワードである。
マックスは、アーマダイン社のCEOを襲い、ダウンロードに成功する。
ところが、彼の脳には、エリジウムを支配制御するプログラムが入っていた。
命を狙われるマックス。
マックスは、そのことを逆手に取り、エリジウムに侵入する。
SF映画は、舞台設定を理解しないと、話しについて行けない。
映画を制作する側としては、なるべく説明調を少なくしたい。
かといって、物語を進行しながら時代と状況を観客に分からせるのは難しい。
だから、未来の設定は、どのSFも同じだ。
地球は荒廃していて、一部の権力者が支配している。
中世のヨーロッパをモデルとして、時代だけ未来なのだ。
ただSFは、面白ければ、それでいい。