クリント・イーストウッド監督、アメリカの映画である。
「伝説の狙撃手」クリス・カイルの伝記映画だ。
テキサスで生まれ育ったクリスは、アメリカの同時多発テロのニュースを見て海軍を志した。
30歳での志願だ。
やがて訓練を終え、シールズ ( アメリカ海軍特殊部隊 ) の一員として、イラクに派遣された。
戦地では、狙撃手として活躍する。
彼は、派遣される前に結婚し、妊娠している妻を残してきた。
戦闘地から彼女に電話しいるシーンがある。
米軍は、結構、自由なのだ。
彼は国に戻り、妻は出産する。
そして、再び戦地への繰り返し。
計4回、イラクへ赴いた。
射殺した敵の数が、米国狙撃手で一番多い。
しかし、PTSDに苛まれていた。
敵狙撃兵との戦い、仲間の死、子どもや女性を狙撃して射殺するなど、彼の精神がむしばまれていく様子が、辛い。
この作品は、戦争を礼賛しているのでも、批判しているのでもない。
悲惨さは伝わってくる。