イギリス人作家による児童文学を、スタジオジブリがアニメーションにしたものだ。
舞台は北海道。
主人公杏奈は、幼い頃両親を亡くし、育ててくれた祖母もじきに亡くなり、親戚からは疎まれ、里子に出された中学一年生の少女である。
ちょっとした誤解から、里親とうまくいかず、「おばちゃん」としか呼ばない。
ある日、学校で喘息の発作を起こした。
このことで、学校で孤立していることを知った里親の頼子は、夏休みに杏奈を自分の親戚に預けることにした。
そこは、海辺の田舎町である。
そこで彼女は、入り江に建つ古い屋敷を見つけた。
廃屋のように見えたが、知っている気がする家だった。
その後、夢の中で何度もこの屋敷を訪れる。
この屋敷には、同年代の少女・マーニーがいた。
物語は、現実と夢が交錯する幻想的な流れになっていくのだが。
絵は綺麗だし、脚本は優れている。
ただ吹き替えがプロの声優ではないので、台詞が平板である。
棒読みではないし、下手ではない。
しかし、違和感と不快感で、映画に感情移入が出来なかった。
客寄せのために俳優を使うのは、自信のなさの表れか。
それとも、別の意図があるのか。