アメリカの映画である。
80歳のホームレス画家、ジミー・ツトム・ミリキタニのドキュメントだ。
アメリカで生まれた彼は、広島で教育を受け、再びアメリカに戻ってくるが、太平洋戦争か始まり、強制収容所に入れられた。
それをきっかけに、市民権を捨て、ホームレスになったのだ。
9.11同時多発テロが起きたときも、彼はニューヨーク・ソーホーの路上で絵を描いていた。
この映画を監督したリンダ・ハッテンドーフは、彼を自宅に呼び寄せ、話を聞く。
アメリカ人は、口では綺麗事を言っているが、有色人種への偏見や人種差別は、根強く残っている。
立派そうな人も、無意識のうちに差別しているのだ。
80歳にして、日々、絵を描き続けるミリキタニは、パワフルである。
ドキュメンタリーゆえ、淡々と進行するから、面白味に欠ける作品ではある。
しかし、こういう人がいるのだなと、勉強になる作品だ。