アメリカ、イギリス合作の映画である。
孤児院に捨てられたピーターが、他の孤児達と共に海賊・黒ヒゲに掠われて、ネバーランドに連れて行かれる。
そこで、奴隷として「妖精の粉」を採掘させられる。
ピーターは妖精の粉を見付けたものの、泥棒の濡れ衣を着せられ、処刑されることに。
板から突き落とされたが、なぜだか、空を飛んだ。
その後、黒ヒゲに捕らえられて牢屋に入れられるが、フックと共に抜け出して、妖精の国へ向かう。
これから、ハラハラドキドキワクワクの冒険が始まりそうなのだが、普通の冒険だ。
高低差を意識したCGが多用されていて、3Dで観たら迫力があるのかも知れない。
かなり、制作費が掛かっているだろう。
ところが、アナログの極みと言える舞台の「ピーター・パン」の方が、はるかに面白かった。
この映画は、脚本が稚拙なのだ。
ピーター・パンのように原作がしっかりしたものは、創造力が無い者でも、脚本は書ける。
ただ、他の作品との差別化ばかりに気を取られて、つまらない物になってしまうのだ。
名作には、新しい解釈も、新しい展開も必要ない。
CGやSFXの技術が進歩しているのだから、真っ直ぐ作った方が面白い作品に仕上がる。
しかし監督は、自分のオリジナルが欲しいのだろう。
続編も、期待できない。