日本のアニメである。
バーチャルリアリティーの世界で、コナンが事件を解決する設定だ。
コナンの父親・優作は推理作家である。
彼がアイデアを提供して、友人が作り上げた体験型ゲーム機の発表会。
政財界の大物達の、子や孫が招待されていた。
彼らに、バーチャルリアリティーのゲームを体験してもらう趣向だった。
会場の地下室で、ゲームクリエイターが殺される。
ダイイングメッセージを確認したコナンは、仲間達と共に、ゲームに参加した。
解決のヒントは、ゲームにあるのだ。
ゲームが始まった途端、ゲーム機がAIに乗っ取られる。
AIの目的は、出来の悪い二世・三世が世襲しないよう、殺してしまおうというのだった。
この作品は、脚本が優れている。
細かい糸も、太い糸も全て繋がっていて、無駄がない。
邦画に多い「後セツ」も無い。
唐突なものもあったが、伏線がしっかりしている。
15年ほど前の作品だが、現代のAIは、まだそこまで追いついていない。
AIの開発は、想像以上に難しいのかも知れない。
この作品では、天才少年が開発したが。
政財界の跡取りがボンクラばかりだというのも、なかなか良い設定だ。
リセットしてもらいたい世襲議員は、山ほどいる。
脚本家も、腹に据えかねていたのだろう。
15年経っても、状況は変わっていない。
また、この作品は、ちゃんとした声優が演じているので、その世界に入り込める。
最近のアニメや吹き替えは、客寄せのために俳優を使うから、よそよそしい。
やはり、その道のプロでないと、作品が生きてこないのだ。
改めて確認できた作品である。