恋愛映画ではなく、ミステリーである。
原題は「Obsession」で、直訳すれば、強迫観念だ。
こちらの方が、内容に合っている。
当時は、しゃれた邦題を付けるのが流行っていたから、こうなったのだろう。
今、公開されたら「オブセッション」だろう。
さて、内容は、主人公の実業家が、結婚10周年の祝いをした夜、妻と娘を誘拐された。
親友に相談し、警察の指示の元、身代金を支払う。
しかし、警察の失態から、妻と娘が交通事故に遭い、橋から転落して行方不明になり、死亡したことになった。
数年後、亡き妻との思い出の地で、妻にそっくりな女性に出会う。
彼は、結婚を決めるが、彼女もまた誘拐されてしまう。
最初の誘拐事件も含め、全ては仕組まれたものだった。
話にのめり込むと、実に腹立たしい映画である。
裏切り、というのは、最も許し難いものだ。