captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

大人は判ってくれない

フランスの映画である。

 

12歳のアントワーヌ・ドワネルは、悪戯っ子で成績も良くない。

 

ある日のテスト中、同級生から女性の水着写真が回ってきた時に先生に見つかり、立たされた。

 

その後、壁に落書きしたのも見つかり、さらに叱られた上に宿題を課せられた。

 

家に帰っても、両親は共働きで、誰も迎えてくれない。

 

宿題をしようとした時に母が帰宅して、用事を言いつけられた。

 

母は、いつも機嫌が悪い。

 

翌朝、学校へ行く途中で、親友のルネ・ビジェーに出会った。

 

二人は、学校をサボって、遊園地で遊んだ。

 

その後二人は、街をうろついた。

 

アントワーヌは、街角で、母が見知らぬ男とキスをしているのを目撃し、母と目が合った。

 

翌日、彼が登校した後、同級生が訪ねてきて、昨日学校を休んだ理由を聞いた。

 

両親にズル休みがバレたことを知らないアントワーヌは、登校途中で会った先生に休んだ理由を聞かれ、「母が死んだ」と言った。

 

先生は同情して、無断欠席を許した。

 

授業中、両親が学校にやってきて、アントワーヌは父に殴られた。

 

アントワーヌは、家出した。

 

 

アントワーヌは母親の連れ子であり、父とは血が繋がっていない。

 

母親が、身勝手で冷たい。

 

子供の孤独感に心が痛む作品だ。

世代

ポーランドの映画である。

 

ドイツ占領下のポーランドワルシャワ郊外の街プディ。

 

青年スタフは、仲間のズィジョ、コスティックとともに、やさぐれた日々を過ごしていた。

 

彼らは時々、ドイツの貨物列車に飛び乗って、愛国者気取りで石炭を盗んでいた。

 

ある日の夜、ドイツ兵に見つかりズィジョが射殺された。

 

逃げる途中でコスティックと逸れたスタフは、一人、合流場所まで逃げてきた。

 

そこにコスティックは来ておらず、酔っ払いが一人いた。

 

スタフは、その酔っ払いに連れられて居酒屋に行き、そこで木工職人のセクワと知り合った。

 

それでスタフは、見習いとして「ベルグ兄弟木工所」で働かせてもらうことになった。

 

そこは、ナチスのお得意さんでありながら、レジスタンスに資金や武器を提供していた。

 

スタフは親方の命令で、ドイツ軍に認可されたカトリック夜間学校に通うようになった。

 

その帰り道、彼はレジスタンスの女性ドロタを見て、一目惚れしてしまった。

 

 

青年たちによる抵抗は、無計画で、稚拙で、夢を追いかけている感じだ。

 

見せしめのために、多くの死体が電柱に吊るされているシーンは、衝撃的だ。

ハンバーガー・ヒル

アメリカの映画である。

 

1969年、ベトナム戦争

 

兵士が運んできた負傷兵が、次々にヘリに乗せられて運ばれていく。

 

無事な兵士たちは、すぐに戦場に引き返す。

 

アメリカ軍第101空挺師団に、新兵が補充された。

 

新兵のジョー・ベレツキーが防弾チョッキを着込んでいると、他の兵士が、そんなものを着ていると汗を吸って重くなるぞと、忠告した。

 

兵士たちは、トラックの荷台に乗せられて、戦場に運ばれていく。

 

前線に着いたベレツキーたちに、塹壕作りが待っていた。

 

泥だらけになって塹壕を作っているさなか、ベレツキーは、同じ新兵のヴィンセント・ラングリーに、妻の写真を見せた。

 

ラングリーが「もう、浮気しているだろう」と揶揄ったため、殴り合いの喧嘩になった。

 

塹壕を作るだけの日が続いて、兵士たちは、だらけていた。

 

フランツ軍曹とウースター軍曹は、来るべきエイショー・バレーの戦いについて、兵士たちに話をした。

 

北ベトナム軍の恐ろしさを、知ってもらう必要があった。

 

 

この作品は、人種差別や戦争の悲劇を中心に描いている。

 

ヒーローはいない。

 

戦争映画ファンには、物足りないかもしれない。

青い珊瑚礁

ブルック・シールズ主演、アメリカの映画である。

 

アーサー・レストレンジは、8歳の息子リチャードと7歳の姪エメラインとともに、帆船で太平洋を航海していた。

 

ある日、船が火事になり、リチャードとエメラインは料理人のパディ・パトンに連れられて、小舟で避難した。

 

その後、帆船は爆発して沈没し、別の小舟に乗り込んだアーサーとは、濃霧のために逸れてしまった。

 

翌朝、三人の前に島が現れた。

 

上陸すると、骸骨が転がっていて、ラム酒の樽があった。

 

三人は別の場所に移動して、家を建てた。

 

リチャードとエメラインは、パディから縄の結び方や眠ってしまう毒のある赤い実など、生きていくのに必要な知識を教えてもらった。

 

パディは、二人に島の反対側は危険だから、決して近づいてはならないと忠告した。

 

朝、パディが浜辺で死んでいた。

 

ラム酒を飲んで海に入ったからだ。

 

その後、幼い二人は助け合いながら成長し、思春期を迎えた。

 

 

この作品は、おとぎ話のようなものだ。

 

映像が、美しい。

 

 

 

ガリレオ 禁断の魔術

福山雅治主演、日本の映画である。

 

帝都大学准教授湯川学は、学生たちと竜巻の実験をしている。

 

休憩中に、高校の後輩であり旧知の古芝伸吾が、彼を訪ねてきた。

 

伸吾はこの春、帝都大学医学部に入学したのだった。

 

てっきり科学者の道を歩むと思っていた湯川にとって、伸吾が医学部に入ったのは意外だった。

 

湯川の実験を見せてもらった後、湯川と再会した喜びを伝えるため、伸吾は姉に電話した。

 

すると、警察の人間が出た。

 

5ヶ月後。

 

フリーライターの長岡修が、自宅で殺害されているのが見つかった。

 

彼は、後頭部をガラスの灰皿で殴打されていた。

 

現場に残されたメモリーカードから、長岡は、茨城県光原市に計画されている科学技術施設建設に反対していたことが分かった。

 

その施設は、元文部科学大臣の代議士大賀仁策が、進めているものだった。

 

カードには、不思議な爆破の映像があった。

 

草薙俊平刑事は、大学時代からの友人湯川を訪ね、映像を見せた。

 

湯川は、草薙の質問に答えながらも、何かを隠している様子だ。

 

その後湯川は大学の事務を訪ねて、古芝が5月に自主退学していることを知った。

 

 

テレビシリーズの新作映画バージョンである。

 

この作品が初めてでも、理解できる。

 

警察のリアリティが乏しい。

 

笑いを取りに行く意図が、理解できない。

 

 

ロンドン・ヒート

イギリスの映画である。

 

ロンドン警視庁犯罪捜査部特別捜査隊、通称スウィーニー。

 

とある倉庫に強盗団か押し入った。

 

強盗は銃で作業員を脅し、保管してあったゴールドコインなどを車に積み込んだ。

 

そこに、スウィーニーが突入してきた。

 

彼らは、銃の他に野球のバットなども使って、荒っぽく取り締まる。

 

現場を無茶苦茶にしながらも、犯人を全員逮捕した。

 

リーダーのジャック・リーガンは、情報屋から事前に強盗の計画を仕入れていたのだった。

 

ジャックは、現場でくすねたコインを情報屋に手渡して、別の情報を得た。

 

それによると、トラファルガー広場の前にある小さな銀行に、強盗が入るという。

 

ジャックは、部下を連れて銀行を訪れ、セキュリティシステムのチェックをした。

 

宝石店が襲われ、居合わせた女性客が殺された。

 

防犯カメラには、犯人が店を出ていく時に、一旦戻って女性の頭を撃つ様子が映っていた。

 

金庫の爆破方法から、フランシス・アレンが容疑者として浮上した。

 

スウィーニーは彼を逮捕したが、決定的な証拠はなかった。

 

拘束できるのは、24時間だけだ。

 

ジャックは、犠牲者の家を訪れた。

 

 

この作品は、カーチェイスと銃撃戦が面白い。

 

小太りだがパワフルな中年ジャック・リーガンが、なかなか魅力的だ。

霧の中の風景

ギリシャ、フランス、イタリア合作の映画である。

 

アテネに住む12歳の少女ヴーラと5歳の弟アレクサンドロスは、父親の顔も名前も知らずに育った。

 

母が、父はドイツにいるというので、二人は毎晩アテネ駅に行くが、列車に乗る勇気はなかった。

 

ある冬の日、二人は思い切って列車に飛び乗った。

 

切符も持たずに乗ったため、二人はデッキで身を寄せ合って眠った。

 

車掌が二人を見つけて、途中の駅で降ろした。

 

二人が伯父に会いに行くところだと駅長に言ったので、警官に引き渡された。

 

警官は二人を、伯父が勤めている工場に連れて行った。

 

伯父は、「二人は私生児であり、父親はいない」と警官に告げた。

 

それを聞いてしまったヴーラは、傷ついた。

 

その後、二人は警察署に連れて行かれたが、逃げ出して旅を続けた。

 

山道を歩いていると、バスが通りかかった。

 

それは旅芸人の一座が乗っているもので、二人はそれに乗せてもらった。

 

 

この作品は、全体に陰鬱で、重苦しい。

 

二人の子供にとっては、あまりにも過酷な旅だ。