captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

クロッシング

アメリカの映画である。

 

ニュー・ヨーク、ブルックリン。

 

警察官のサルは、夜、車の中で出所してきたばかりの男を射殺し、現金を奪った。

 

サルは子だくさんで、妊娠中の妻は喘息だ。

 

そこで引っ越しを考えているのだが、頭金が足りない。

 

彼は、悪事に手を染めてでも、現金が欲しかった。

 

潜入捜査官のクラレンス、通称タンゴは、上司のビルに捜査を抜けたいと申し出ていた。

 

妻と離婚の危機にあり、また、人種差別をする不当な警官に発砲しそうになるからだ。

 

しかし、管内の警官が優秀な黒人学生を射殺する事件が発生していて、警察としては、汚名返上にためにギャングの大物を捕まえる必要があった。

 

その後、タンゴは出所してきたギャングのボス、キャズと再会した。

 

タンゴは、刑務所の中から潜入捜査を始めていたのだった。

 

キャズのいない間、タンゴは組織をまとめてきた。

 

キャズは、タンゴを大いに信頼している。

 

エディは、署で最年長の警官だ。

 

7日後に、定年を迎えて退職する。

 

事なかれ主義の彼は、自分でも、警官には向いていないと思っていた。

 

そんな彼に、新人の教育係をせよと命令が下った。

 

任された新人は、海兵隊出身で正義感が強い。

 

管轄外の区域でも取締をしようとするのを、エディは止めなければならなかった。

 

翌日、別の新人と交代した。

 

この新人が、万引きを疑われた少年に発砲してしまった。

 

サル、タンゴ、エディ、それぞれ別の物語で進行していくが、最後にクロスする。

 

そういう構成なので、登場人物に感情移入することはない。

 

だから、やや退屈だ。

 

 

鬼滅の刃 柱合会議・蝶屋敷編

日本のアニメーション映画である。

 

那田蜘蛛山での戦いで負傷し、気を失った竈門炭治郎は、鬼滅隊の本部に連れてこられた。

 

白砂の上で叩き起こされると、鬼滅隊の幹部「柱」 が勢揃いしている。

 

彼らは、炭治郎が鬼を連れていることを問題にしていた。

 

柱の一人、不死川玄弥が鬼である炭治郎の妹、禰豆子が入った箱を持ち出し、刀を突き刺した。

 

拘束を振り払って跳び上がった炭治郎は、不死川に頭突き喰らわせる。

 

そこに、お館様が入ってきた。

 

お館様は、炭治郎が鬼の禰豆子を連れていることを、容認している。

 

お館様が、禰豆子は人を食べたことがないと説明しても、柱達は納得しない。

 

不死川は、腕を切って、自分の血を禰豆子の箱にし垂らせた。

 

出てきた禰豆子は葛藤していたが、不死川に背を向けた。

 

炭治郎と禰豆子は、柱の一人、胡蝶しのぶの蝶屋敷に運ばれた。

 

ここは、怪我をした鬼滅隊員の療養所になっている。

 

我妻善逸と嘴平伊之助も、治療を受けていた。

 

善逸は蜘蛛の毒で四肢が縮こまっていて、苦い薬を飲まなければならないのだが、いやだいやだとただをこねている。

 

伊之助は、先の戦いで自分の弱さを実感して、落ち込んでいた。

 

しばらく療養して動けるようになった炭治郎は、伊之助とともに機能回復訓練に入った。

 

最初のシーンは、とても緊迫したものだ。

 

見入ってしまう。

 

見所は、そこだけだが。

 

 

 

 

テルマエ・ロマエ

ヤマザキマリ原作、阿部寛主演、日本の映画である。

 

紀元130年代、ハドリアヌス帝の元でローマ帝国は栄えていた。

 

浴場の設計技師ルシウス・モディトゥスは、古き良き時代の浴場を理想としていた。

 

しかし、斬新なものを好む雇い主に受け入れられず、失業してしまう。

 

落ち込んでいるルシウスを、友人のマルクステルマエ ( 公衆浴場 ) に誘った。

 

湯船に浸かっていたルシウスは、突然、水流に巻き込まれて、現代の日本にタイムスリップしてしまう。

 

出てきたところは、銭湯だった。

 

彼は、初めて見る「平たい顔族」 をローマの奴隷民族だと思ったが、浴場の美しさやシステムに感動した。

 

そして女湯の方に入っていき、投げつけられたものが当たって気を失ってしまう。

 

そんな彼を、漫画家志望の山越真美が、スケッチした。

 

彼は男湯に引きずられていって、意識を取り戻した。

 

そして親切なオジさんに、「果実の味がする牛の乳 ( フルーツ牛乳 ) 」 をもらった。

 

その味に感動していると、自分を呼ぶ声が聞こえてきた。

 

ふと気がつくと、彼はテルマエの床に寝かされていた。

 

彼は、夢だったのかと思ったが、足元に牛乳瓶が落ちていた。

 

その後ルシウスは、日本の銭湯で見てきたことを取り入れたテルマエを造り、大好評を博した。

 

彼がテルマエの湯に浸かり、老人達が自宅で風呂に入るにはどうすればいいかを考えていると、再び、現代の日本にタイムスリップした。

 

今度は、山越真美の自宅の風呂だ。

 

彼は、シャワーやシャンプーハットに感動した。

 

名声が上がった彼は、ハドリアヌス帝の風呂を設計することになった。

 

阿部寛のコミカルな演技が、いい。

 

テンポよく物語が続く。

 

笑いの種が、ことごとく面白い。

 

 

 

 

 

 

天国の日々

リチャード・ギア主演、アメリカの映画である。

 

ビルは、幼い妹リンダと恋人のアビーを連れて、テキサスに流れてきた。

 

彼らは、青年チャックが経営する農場に、雇われた。

 

麦の収穫だ。

 

仕事はきつかったが、住む場所と食事が与えられ、彼らはとても快適だった。

 

ビルは、アビーを妹と詐っている。

 

ある日、アビーのために、ビルはチャックの処へ薬を盗みに行った。

 

そこで、医者がチャックの余命が幾ばくもないことを告げるのを、耳にした。

 

やがて収穫が終わり、労働者達が去っていったのだが、チャックはアビーに残るように頼んだ。

 

ビルは、自分とリンダも共に残ることを条件にするよう、アビーに言わせた。

 

チャックが死ねば、農場を手に入れられるのだ。

 

しかも、その日は近い。

 

チャックは、アビーの言った条件を呑んだ。

 

収穫が終わると、仕事は少ない。

 

やがてチャックはアビーに求婚し、アビーは受け入れた。

 

アビーは日増しに、誠実なチャックを騙し続けることに罪悪感が募っていく。

 

チャックも、アビーとビルの仲を疑い始めた。

 

広大な麦畑の風景が、素晴らしい。

 

トムを演じるリチャード・ギアは、今回は、悪役である。

Dr. パルナサスの鏡

イギリス、カナダ合作の映画である。

 

パルナサス博士は、小人のパーシー、若いアントン、そして自分の娘バレンティナと一緒に、トレーラーでショーをしながら各地を巡っている。

 

ショーの目玉は、「バルナサス博士の鏡」 だ。

 

これは、心の奥底にある欲望を映す魔法の鏡である。

 

気味が悪いので、まともな客が寄りつかない。

 

1000年生きているパルナサスは、悪魔Mr. ニックと契約をしていた。

 

それは、娘が16歳になったら悪魔に引き渡す、というものだった。

 

誕生日の3日前、ニックがパルナサスの前に現われ、期限を告げた。

 

その時、どちらが先に5人を鏡に取り込めるか、賭をすることを決めた。

 

パルナサスが勝てば、娘を救うことが出来る。

 

その夜、一行は橋で自殺している男トニーを助けた。

 

トニーは、表向きは慈善家、裏では臓器売買をしている男だったが、記憶を失っていた。

 

バレンティナは、彼を好きになった。

 

トニーが一行に加わり、彼のアイデアで、賭が有利に進んでいた。

 

しかし、トニーを追ってきた借金取りが4人、悪魔の鏡に入ってしまい、4対4の同点になる。

 

トニーは、自ら5人目になろうとしたが。

 

幻想的な作品だ。

 

トニー役のヒース・レジャーが途中で急逝してしまったので、鏡の中のトニーを、彼と親交のあった、ジョニー・デップジュード・ロウコリン・ファレルが演じている。

 

欲望の種類で姿が変わる。

 

そういう設定だから、顔が変わっても、全く違和感がない。

突撃 ( 1957 )

カーク・ダグラス主演、スタンリー・キューブリック監督、アメリカの映画である。

 

第一次世界大戦

 

フランスとドイツの戦いは、膠着状態だった。

 

フランス軍の作戦本部に到着したブルラール大将は、ミロー大将の師団にドイツ軍の要塞「アリ塚」 を攻撃するよう命令した。

 

昇進を約束されたミローは、自らフランス軍塹壕に出向いていった。

 

塹壕の兵士達は、長引く戦闘で疲弊していた。

 

ミローは、ダックス大佐に面会し、総攻撃の命令を下した。

 

ダックスは無謀な計画に反対したが、命令が覆ることはなかった。

 

自ら銃を持ち、先頭を切って突撃するダックスに励まされ、兵士達も突撃した。

 

しかし、ドイツ軍の守りは堅く、兵士達は次々に倒れていく。

 

敵の攻撃があまりに激しいため、ダックス達は塹壕に戻らざるを得なかった。

 

ミローは、再び命令するが、誰も聞こうとしなかった。

 

結局、作戦は失敗に終わった。

 

失敗の原因は、命令を無視した兵士にあるとミローは主張し、100人の兵士を軍法会議にかけると言う。

 

ブルラール大将は、流石に100人は多すぎるとして、3人を選ばせた。

 

理不尽な軍法会議だ。

 

ダックス大佐が、3人の弁護士として、熱弁をふるった。

 

戦争の理不尽さを描いた作品である。

 

安全な場所にいる大将達と、過酷な戦場にいる兵士達を対比させて、戦争批判をしている。

 

後味の悪い作品ではある。

ニューイヤーズ・イブ

アメリカの映画である。

 

2011年12月31日。

 

ニュー・ヨークのタイムズスクエアでは、新年を迎えるイベントの準備が進んでいた。

 

クライマックスは、カウントダウンに合わせてクリスタルボールが降りてくるボールドロップだ。

 

責任者のクレアは、朝から混乱が続いていて、てんてこ舞いしている。

 

音楽事務所副社長のサムは、友人の結婚式に出席した後、ニュー・ヨークに向けて出発した。

 

ところが、車をぶつけてしまう。

 

修理工場どこも休みで途方に暮れていたが、先ほど結婚式を挙げた神父の車に乗せてもらうことが出来た。

 

サムは、ニュー・ヨークでのイベントでスピーチをしなければならない。

 

それと、1年前に約束した女性に会いたかった。

 

病院では、余命幾ばくもない老人スタンが、看護師のエイミーに励まされていた。

 

一方、妊婦のテスは、出産が近い。

 

年が明けて最初に生まれた子供に賞金が出るのだが、そんなことを考える余裕がないほど、切迫している。

 

15歳の少女ヘイリーは、気になる男の子と一緒に年を越したいのだが、母が許さない。

 

しかしヘイリーは、母を残して出て行った。

 

アパートのレベーターが故障して、画家のランディが閉じ込められた。

 

予定のないランディは余裕だが、一緒に閉じ込められたエリーズは、急いでいた。

 

イベントで歌手のバックコーラスの仕事が、入っているのだ。

 

最初は言い争っていた2人だが、次第に、打ち解けていった。

 

エリーズは、歌手ジェンセンのバックコーラスだ。

 

ジェンセンが歌う会場のケイタリング料理を仕切っているが、彼の元恋人ローラだった。

 

ローラはジェンセンにひどく傷つけられていて、二度と会いたくはなかった。

 

・・・・・。

 

年を越す人々の、様々なシーンが描かれている。

 

一つの物語ではないし、深い話でもないので、気楽に楽しめる。

 

俳優陣が、豪華だ。