captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

ぼくたちと駐在さんの700日戦争

日本の映画である。

 

1979年。

 

栃木県の田舎町。

 

主人公「ママチャリ」 たち高校生グループは、他愛のない悪戯に明け暮れていた。

 

この街に、新しい駐在さんが赴任してきた。

 

ある日、グループのメンバー西条が、原付バイクに乗っている時、スピード違反で捕まり停学になった。

 

交通量が少なく、見通しの良い直線の下り坂で、ついスピードが出てしまう。

 

西条は、仕返ししたくて仕方がない。

 

悪戯グループのメンバーは知恵を絞り、「自転車なら免許がないから捕まらない」 との結論に達した。

 

そして、ネズミ取りをしている日、自転車で集合したみんなは、通りかかった車と同時に、坂道を駈け降りた。

 

最初は見逃した駐在さんも、ついに堪忍袋の緒が切れた。

 

応援を頼んで彼らを捕まえ、「自転車は軽車両だから、スピード違反は成立するのだ」 と説教した。

 

次にママチャリ達は、「計測器は金属に反応するんじゃないか」 ということで、それぞれ金属製のものを持って、歩いて坂を下った。

 

測定器に表示された数字は、時速4キロ。

 

駐在さんは、彼らを捕まえて説教する。

 

この後も、悪戯は続く。

 

そんなある日、作戦会議のために、彼らは喫茶店に入った。

 

そこでウエイトレスをしている加奈子に、ママチャリは一目惚れした。

 

次の作戦は、駐在所にエロ本を置いてくる、というものだ。

 

加奈子への告白を賭けて、ママチャリか1人で留守の駐在所に忍び込む。

 

そこに、加奈子が入ってきた。

 

駐在さんも一緒だ。

 

加奈子は、駐在さんの妻だったのだ。

 

初めのうちは、次々に繰出される悪戯が、アイデアに富んでいて面白い。

 

身体を張っての悪戯は、懐かしくもある。

 

 

 

 

 

エリザベス : ゴールデン・エイジ

ケイト・ブランシェット主演、イギリスの映画である。

 

1585年、イングランド

 

カトリックだったメアリー女王の後を継いで、プロテスタントのエリザベスが女王の座に着いた。

 

国内にはカトリックの信者が多く、プロテスタントと対立している。

 

無敵艦隊を誇るスペインもカトリックの国であり、イングランドを手に入れようと狙っている。

 

また、スコットランド女王メアリーもカソリックであり、悩みが尽きない。

 

エリザベスの元には、縁談が殺到した。

 

しかし、彼女の意にそう者はいない。

 

ある日、彼女の前にワイルドな風貌の男が現われた。

 

彼はウォルター・ローリーと名乗る海賊である。

 

ウォルターは新世界で手に入れた珍しい品々を、エリザベスに披露した。

 

彼は、エリザベスの援助が欲しいのだ。

 

エリザベスは、そのことに気付きながらも、新世界の話には心が躍った。

 

エリザベスには、お気に入りの侍女ベスがいる。

 

従兄が、助けを求めてきた。

 

彼はカトリックであり、エリザベス暗殺を目論む一派に所属していた。

 

しかし、恐ろしくなって寝返ろうとしていたのだった。

 

ベスは、密告した。

 

彼はエリザベスの側近ウォルシンガムに捕らえられ、拷問の末、処刑された。

 

苦悩するベスを慰めたのは、ウォルターだった。

 

2人は、惹かれあっていく。

 

この作品は、ケイト・ブランシェットの演技に尽きる。

 

シナリオは平凡で、他の役者だったら退屈しただろう。

 

 

 

 

沈黙の大陸

中国の映画である。

 

北アフリカの某国では、内戦が終わり、通信インフラの整備が始まった。

 

入札のため、中国「DHテレコム」 社は、ヤン・ジェンとルアン・リンを派遣した。

 

対抗する、欧州MTM社からはマイケルが来ていた。

 

マイケルは、部族独立を目指すカバ将軍 ( マイク・タイソン ) と手を組み、ひと儲けを企んでいる。

 

元傭兵のラウダー ( スティーブン・セガール ) は、引退した後、バーを経営しながら裏社会に武器を融通している。

 

マイケルはカバ将軍を伴って、DHの妨害を依頼するためラウダーのバーを訪れた。

 

しかし、トラブルになって、カバ将軍が大暴れする。

 

最後は、ラウダーとタイマンだ。

 

珍しく、ラウダーが負けた。

 

入札のための、通信テストが始まった。

 

ヤンは、マイケルの仕掛けた妨害工作を簡単に破り、良好な結果を得た。

 

そこに、マイケルに買収された地元警察が踏み込んできて、ヤンを逮捕して出て行った。

 

直後、武装したカバ将軍が率いる部隊が乱入して、パソコンなどを破壊した。

 

同時に彼らは、街中の通信施設を破壊し、電話が不通になった。

 

副大統領が乗ったヘリが撃墜され、それが大統領の仕業だと考えたカバ将軍が、南軍を率いて襲撃したのだった。

 

黒幕は、マイケルの後にいるフランス政府であり、マイケルはカバ将軍を説得して撤収させた。

 

通信回線が使えなくなった今、事実を伝える手段が無く、南北内戦が再発しかねない。

 

ヤンは、国際電気通信連合のスザンナと共に、通信回復に奔走する。

 

駄作である。

 

中国の宣伝映画だ。

 

中国企業は透明性があり、中国国旗は平和の象徴である、と主張する。

 

沈黙シリーズであるが、セガールの出番は少なく、主役はヤン・ジェンである。

 

このシリーズでは、最もつまらない。

 

 

 

 

 

 

 

遠距離恋愛 彼女の決断

ドリュー・バリモア、ジャスティン・ロング主演、アメリカの映画である。

 

ニューヨークの音楽業界で働くギャレットは、女心が分からず、振られてばかりだ。

 

バーで出逢った女性エリンと、なぜか気が合い、一緒に参加したゲームも楽しかった。

 

そのまま2人はギャレットの部屋に行き、一夜を共にする。

 

エリンは、インターンとして新聞社で研修中の大学院生だ。

 

6週間後には、サンフランシスコに戻る。

 

気楽な関係を続けてきた2人だが、エリンを空港に見送りに行った時、互いに恋愛感情を持っていることに気付いた。

 

西海岸と東海岸に分かれた遠距離恋愛が、始まった。

 

恋愛はさておき、互いの仕事は上手くいかない。

 

エリンは、ニューヨークの新聞社に採用して貰えなかった。

 

ギャレットは、上司から変なバンドを担当させられた。

 

恋愛の方は、互いの時差もお構いなしに電話したり、メールで愚痴りながらも続いている。

 

エリンは、卒業間際になって教授から、地元の新聞社を紹介された。

 

しぶしぶ面接に行くと、合格した。

 

ここに就職すると、ギャレットとは離ればなれになってしまう。

 

エリンはニューヨークで就職すると思っていたギャレットは、心中、穏やかでない。

 

コメディである。

 

ドタバタを楽しむだけで、内容の薄い作品だ。

 

 

オンリー・ユー

アメリカの映画である。

 

ピッツバーグで教師をしているフェイスは、足の専門医ドゥエインとの結婚を間近に控えていた。

 

フェイスは、幼い頃に兄とやった占いで、将来の結婚相手の名前は「デイモン・ブラッドリー」 だと出た。

 

その後に占い師からも、運命の男の名前は「デイモン・ブラッドリー」 だと告げられた。

 

以来14年間、彼女はそれを信じてきた。

 

結婚式の準備をしている時、ドゥエイン宛ての電話があった。

 

彼は「デイモン・ブラッドリー」 と名乗り、今からベニスに出張のため、結婚式に出られないという。

 

フェイスは試着中のウエディングドレスを着たまま、タクシーに飛び乗った。

 

彼女の親友であり、兄・ラリーの妻でもあるケイトが同行した。

 

ベニスに到着して、すぐにデイモンがいるホテルに直行したが、彼は一足先にチェックアウトしていた。

 

2人はローマに向かう。

 

ついにフェイスは、ローマでデモインと名乗る男に出会った。

 

しかし、男はフェイスに一目惚れしたピーターという靴のセールスマンだった。

 

フェイスは怒ってホテルに戻った。

 

一方ケイトは、夫の浮気を疑っていて、ローマで知り合った高級ブランド店のジョバンニと、いい感じになった。

 

ピーターが再び現われて、今度こそデモインを見付けたと言う。

 

実際に会ってみると、デモインはイケメンで、フェイスは夢中になった。

 

しかし、彼も偽物だった。

 

ピーターが、わざとフェイスに嫌われるようにしてくれと、友人に頼んだのだった。

 

それもバレて、フェイスはすっかり気落ちしてしまった。

 

ラリーがケイトを、イタリアまで追いかけてきた。

 

そして、意外な真実を告げた。

 

軽快なテンポの、コメディである。

 

ピーター役の、ロバート・ダウニー・Jr が、楽しい。

 

 

 

 

山桜

藤沢周平原作、田中麗奈主演、日本の時代劇映画である。

 

東北、海坂藩。

 

磯村野江は、叔母の墓参りをした。

 

嫁ぎ先の姑が厳しく、なかなか命日には来られないが、毎年欠かさずに続けている。

 

帰り道、満開の山桜があった。

 

手折って持帰ろうとするが、手が届かない。

 

そこに1人の武士が来て、手伝ってくれた。

 

手塚弥一郎という武士で、彼は野江が磯村庄左衛門と再婚する前に、縁談を申し込んだことがあった。

 

思い出した野江は、詫びた。

 

弥一郎は、「今は、お幸せでござろうな。」 と問うた。

 

野江が「はい」 と答えると、安心した顔で去っていった。

 

山桜の枝を持って実家に立ち寄った野江は、弥一郎の優しさに触れて、ほのかな恋心が芽ばえていた。

 

野江の弟は、道場で弥一郎に剣術を仕込まれていた。

 

縁談を申し込んだ当時、弥一郎の野江に対する気持ちは、道場生の間でも評判だったのに、なぜことわったのかと、弟は問うた。

 

その当時、野江は前夫を病気で亡くして出戻っていたのだが、「剣術の使い手は怖いと思っていたから」 と答えた。

 

嫁ぎ先では、野江は使用人のように扱われている。

 

野江の父親と同じ下級武士でありながら、禄高に劣る庄左衛門は、心を開かない野江に辛く当たっていた。

 

藩の重臣、諏訪平右衛門は譜代の家柄であるため、他の家臣達は彼に口答えできない。

 

諏訪は、藩の農政を仕切って大百姓と結託し、私腹を肥やしていた。

 

凶作続きの農民は、新田の開墾に借り出され、食べていくのがやっとだ。

 

良心的な家臣の米倉だけが、諏訪のやり方に反対した。

 

彼は、部下に現状を訴える書状を部下に持たせ、江戸にいる殿様の元に向かわせた。

 

しかし、その部下は、何者かに襲われ、始末された。

 

弥一郎が、農地を視察した。

 

昼休みに弁当を食べていると、農民の娘が水を持って来てくれた。

 

弥一郎は娘に、にぎりめしをあげた。

 

農民の家では、食べる米が無かった。

 

天候の不順が続き、その年の収穫も少なかった。

 

弥一郎に水を持って来てくれた娘は、幼くして亡くなった。

 

弥一郎は、諏訪を斬る決意をした。

 

静かに物語が進行する。

 

退屈な作品だ。

 

しかし、心に残る。

 

 

 

銀河鉄道999

日本のアニメーション映画である。

  

城達也のナレーションで、物語が始まる。

 

未来の地球。

 

裕福な人は機械の身体を手に入れて、永遠に生きることができた。

 

銀河鉄道999に乗ってアンドロメダへ行けば、只で機械の身体が手に入る。

 

少年・星野鉄郎は仲間達と協力して、999号の切符を盗んだ。

 

鉄郎は警察に追われいたところ、亡くなった母に似た女性・メーテルに救われる。

 

鉄郎の母は、彼が幼い頃、機械伯爵の人間狩りで殺された。

 

鉄郎は、機械伯爵に復讐を誓っている。

 

機械伯爵は「時間城」 にいることを知っているが、それがどの星にあるのか、分からない。

 

事情を聞いたメーテルは、一緒に連れていってくれるならと、鉄郎に999号の切符をあげた。

 

警察を振り切って、二人は無事に乗車した。

 

最初の停車駅は、土星の衛星タイタンである。

 

タイタンの自転周期は、地球時間の16日で、その時間、ここに停車する。

 

降り立った二人は、いきなり山賊に襲われ、メーテルが連れ去られた。

 

気を失った鉄郎は、老女に助けられた。

 

気がついた鉄郎は、メーテルを救いに行く。

 

老女は鉄郎に、帽子と戦士の銃を手渡した。

 

鉄郎は、偶然、山賊を機械人間から守ることになり、山賊の隠れ家に連れて行かれた。

 

山賊は、機械人間に両親を殺された孤児達を、世話していた。

 

メーテルも無事だった。

 

山賊の頭は鉄郎に、「時間城がある星は、クイーン・エスメラルダ」 が知っていると告げた。

 

そして、「撃たれる前に、撃て」 と。

 

二人は999号に戻り、次の停車地、冥王星に向かった。

 

全員、プロの声優による吹き替えで、何の違和感もなく、物語に引き込まれる。

 

ラストシーンは、感動的だ。

 

あざとさの欠片もなく、ストレートで、秀逸である。

 

私は、今まで観てきた映画のラストシーンでは、これが一番好きだ。

 

そのシーンは、何度思い出しても込み上げてくるものがある。