イランの映画である。
貧しい家庭の小学生アリは、妹ザーラの一つしかない靴を修理してもらった。
その帰り道、業者がゴミと一緒に持っていってしまう。
両親に言い出せないアリは、妹に口止めして、自分の靴を共有することにした。
午前中、ザーラが靴を履いて登校し、午後、途中までアリがサンダルを履いてきて、妹と交換するのだ。
ザーラは兄の靴はぶかぶかで、嫌だったが仕方がない。
ある日、ザーラは靴を溝に落としてしまう。
濡れた靴で遅刻したアリは、生徒指導の先生に咎められるが、担任がかばってくれた。
しばらくしてザーラは、下級生の女の子が自分の靴を履いているのを見つけた。
そして、返してもらうために、彼女の後を家までつけていった。
ところが、その子の父親は盲目で、貧しい生活をしていたのだ。
とても、返してくれとは言えなかった。
小学校で、マラソン大会が開かれることになった。
三等の賞品が、運動靴だ。
アリは、参加する。
いろいろと考えさせられる映画である。