ニコール・キッドマン主演、フランス、アメリカ、ベルギー、イタリア合作の映画である。
ハリウッドの女優グレース・ケリーが、モナコ大公レーニエ3世に嫁いで5年が経った。
二人の娘に恵まれてはいたが、彼女は王室のしきたりに馴染めず、孤独感を募らせていた。
1961年12月、旧知であるヒッチコック監督が、彼女の元を訪れた。
新作「マーニー」 の脚本を携え、出演の依頼だった。
1962年、フランスは長引くアルジェリア戦争の戦費調達のため、モナコに課税を求めてきた。
さらにフランスからの圧力が強まる中、レーニエはグレースに、女優復帰を認めた。
そのことは、フランスとの問題が解決した後に公表するはずだったが、宮廷の誰かによって、外部にリークされた。
「公妃は、モナコを捨てて外国に逃げる」 と噂されてしまう。
グレースは、タッカー神父のアドバイスに従って、宮廷に潜むスパイを探る。
また、国民の信頼を取り戻すために、デリエール伯爵から、王室のしきたり、礼儀作法、フランス語を学んだ。
フランスが国境を封鎖したことに対抗して、レーニエは各国使節を招いてサミットを開いた。
ところが、サミットの最中、フランス大統領暗殺未遂のニュースが入り、大使達が帰ってしまう。
事実に基づいたフィクションである。
サスペンスがないから、退屈な作品だ。
淡々と物語が進み、一件落着。
主人公がギリギリまで追い込まれないと、感情移入はできないのだ。