フランスの映画である。
第二次世界大戦末期、ドイツ潜水艦Uボートが、密かにオスロ港を出た。
乗っていたのは、ハウザー将軍、ゲシュタポのフォルスターとその部下のウイリー。
さらに、イタリア人ガローシとその妻ヒルダ。
ヒルダは将軍の妾だ。
ノルウェーの学者エリックセンと娘のイングリッド、フランスの新聞記者クーテュリエも乗っていた。
出港して間もなく、連合国軍と戦闘になり、逃げ切ったもののヒルダが重傷を負った。
そこでフランスの海岸から、医師ギベールを乗艦させる。
Uボートは、南米に向かっていた。
乗っているのは、訓練を受けた兵士ばかりではない。
閉鎖された空間で、ストレスが溜まっていく。
しばらくして、ラジオからベルリン陥落、ヒトラー死亡のニュースが流れた。
艦内に動揺が走る。
そして絶望したガローシは、投身自殺してしまった。
Uボートは、燃料補給のため、南米の小さな港に入った。
戦争映画と言うより、人間ドラマだ。
常に緊張感があって、疲れる作品である。
その疲れが、心地よいのだが。
ただ、内容が内容だけに、虚しさが残る。