百田尚樹原作、日本の映画である。
司法浪人をしている佐伯健太郎は、今年も落ちて、すっかりやる気を無くしていた。
そんなおり、祖母の松乃が死去する。
葬儀の時、祖父・賢一郎から、自分は血の繋がりが無いと打ち明けられた。
本当の祖父は、宮部久蔵という人で、戦死したのだと。
終戦60周年記念プロジェクトを任されていた。
そこで、弟と二人して、宮部久蔵のことを調べ始めた。
戦友だった人に会いに行くと、みんな口を揃えて「宮部は海軍一の臆病者だった」 と、悪口を言う。
しかし、六人目に訪ねた井崎という人は、久蔵を尊敬しており、真実の姿を話してくれた。
やがて、パイロットの教官として、新人を教育していた。
久蔵は、妻と娘のために生きて帰ると、いつも口にしていたという。
教え子達にも、命を粗末にするなと言っていた。
しかし、教え子達は、次々に神風特攻隊として出撃していったのだった。
久蔵は、ついに特攻隊に志願する。
この作品は、小説の方が素晴らしい。
原作に感動した人は、映画は観ない方が良いだろう。
シナリオは良いのだが、CGが、あまりにも稚拙なのだ。
ハリウッド映画のようなリアリティが、全く無い。
だから、作品に集中していても、CGのシーンで現実に引き戻されて興醒めする。
原作を読んでいない人には、感動的な作品だ。
愛する妻、両親、子供、あるいは恋人を守るため、自らの命を犠牲にした多くの若者に意識を向けられる。
彼らの犠牲があったから、我々は、平和に暮らしていけるのだ。
そのことは、反日左翼には、解らないだろうなぁ。