日本の映画である。
太平洋戦争末期。
1944年6月15日、米軍はサイパン島に上陸した。
日本兵は玉砕を覚悟して、圧倒的多数の米軍と戦っていた。
戦闘の後、大場大尉は死んだふりをして横たわっていた。
彼の頬に、銃口が突きつけられる。
堀口一等兵だ。
堀口は、荒くれ者を率いて、勝手に戦っていたのだった。
大場大尉と堀口達は、行動を共にする。
ジャングルの奥へ進んでいくと、小屋が建っていた。
中には、自決したであろう家族の遺体があったが、赤ちゃんが生きていた。
彼らは、赤ちゃんを連れて行けない。
そこで、米軍に発見してもらえるよう、軒先に赤い布を付けておいた。
一行は、ダッポーチョ山で、生き残っている日本兵達と合流した。
さらに進んでいくと、海軍が保護した民間人達に出会う。
大場大尉は玉砕を覚悟していたので、民間人を突きはねた。
看護婦の青野千恵子は、軍人が民間人を守らないでどうすると、彼に詰め寄る。
大場は、行動を共にすることにした。
この後、掃討作戦をする米軍は、ゲリラ戦を挑んでくる日本兵の前に、犠牲者が増えるばかりだった。
米軍は、神出鬼没で強い日本軍の指揮官を、尊敬の念を込めて「フォックス」 と呼んだ。
この映画は、何度見ても素晴らしい。
大場栄大尉のような人物になりたい、そう思わせる作品だ。