実話に基づいた、日本の映画である。
望月杏子は、警察犬訓練士の父と、警察犬エルフの活躍を見なが育った。
父の死後、訓練士になることを決める。
そして、番場警察犬訓練所に、見習訓練士として就職した。
最初は、ゲージの掃除や糞の処理、餌やりなどの犬の世話が仕事だ。
杏子は、生まれたばかりのラブラドール・レトリーバーの「きな子」と出会う。
きな子は身体が弱く、警察犬に向いていなかった。
しかし杏子は、エルフに似ているきな子を警察犬にするべく、訓練を始める。
折しも、先輩訓練士・田代が訓練士を辞めて実家に帰った。
杏子は田代から、田代のノートをもらい、夢を託される。
暫くして、訓練発表会があり、きな子も出場した。
テレビで放送されていたため、障害物競走で顔から転落したきな子は、ダメな訓練犬として有名になる。
さらに、きな子は警察犬試験でも失敗した。
叱りつける杏子の前で、きな粉は倒れてしまう。
身体が弱いことを考慮せず、無理に訓練を続けさせたからだった。
杏子は自己嫌悪に陥り、訓練士を辞めてしまう。
きな子は、ＰＲ犬として人気が出て、テレビでも大活躍だ。
それを見た杏子は、これで良かったのだと思う。
しかし、番場の娘・新奈は、きな子の様子を見て、杏子を求めていることに気付いた。
新奈は、きな子を連れて杏子の家に向かう。
杏子の家は、山を越えていかねばならなかった。
途中、大雨になり、新奈は滑って足をくじいてしまった。
この映画は、主人公・杏子の成長物語である。
それなりに、感動できる作品になっている。
野暮ったい感じの杏子役・夏帆が、上手く嵌っている。
犬の表情も、いい。
動物で人気を取るというのは、常套手段だが。
全体に、良く纏まっている。
希望を持たせるラストも、いい。
