ドイツの映画である。
2014年、首都ベルリンの公園で、アドルフ・ヒトラーは目覚めた。
自殺して焼かれたはずが、現代に蘇ったのだ。
混乱する彼は、キオスクで新聞を見て2014年だと知り、気を失う。
店で介抱してもらい、元気を取り戻した彼は、フリーの記者ファビアン・ザヴァツキに声を掛けられた。
テレビ局をクビになっていたザヴァツキは、起死回生の一発として、動画をネットにアップした。
再生回数が100万回を超える、大ヒットだ。
一方ヒトラーは、ホテルで現代のテレビを観て、宣伝に使えることを確信する。
ザヴァツキは、ヒトラーを連れてテレビ局に売り込みに来たが、副局長は彼を追い払う。
しかし、新しい局長カッチャ・ベリーニは、ヒトラーを気に入り、番組に出演させる。
ヒトラーは、リアルなそっくりさんとして人気が出る。
人々は、ヒトラーに心酔した。
この後、波乱があって、ラストは予想外の展開になる。
メルケル政権下、ドイツが抱える様々な問題が、一般市民の台詞で提起されている。
映画監督は、ほぼ、左翼だが、この作品では右翼的な表現をすることで右傾化に警鐘を鳴らしているのだろう。
ちょっと、考えさせられる映画である。