日本のアニメ映画である。
仮想世界OZ ( オズ ) が、人々のアバターによって納税その他の社会サービスを行なっていた。
高校2年生の健二は、憧れの先輩・夏希からバイトに誘われた。
田舎にいる栄おばあちゃんの誕生パティーに同行する、というものだ。
しかし、夏希に婚約者として紹介され、その振りをすることになった。
その夜、健二の携帯電話に「数字の羅列」が送られてきた。
数学が得意な健二は、暗号解読とばかりに解いて送信する。
それは、OZの管理パスワードだったのだ。
送信してきたのはラブマシーンというAIだった。
ラブマシーンはOZを乗っ取り、社会を混乱させる。
健二と、夏希の一族が協力してラブマシーンを封じ込めることに成功するが、僅かの隙に逃がしてしまう。
解放されたラブマシーンは、人工衛星を各施設に落下させようとしていた。
栄おばあさんの元に集まった親族が団結してAIと戦うのだが、設定が都合良すぎる。
アニメだから、細かいことを言うのはよそう。
楽しければいいのだ。
近頃は、核家族化が進んでいるばかりか、離婚して母と子、二人きりの生活が増えてきている。
親戚づきあいも、希薄になりつつある。
会ったこともない「いとこ」、というケースもある。
そんな時代に、26人もの親族が結集して、一致団結するのは、一つの憧れでもある。
しかし、登場人物と事件の大きさのバランスがとれていないから、違和感が残る。