アメリカの映画である。
モノクロで撮影されている。
オスマントルコでは、少数民族であるアルメニア人やギリシャ人は、ひっそりと暮らしていた。
主人公スタヴロフは、ギリシャ人の青年だ。
ここから抜け出して、アメリカに行きたいと願っている。
彼は、家族の全財産を持って、首都イスタンブールで店をやっている従兄弟の元に出発する。
田舎から出てきた純朴な青年が、持っているものをだまし取られる、というありがちなパターンが続く。
彼は、無一文で従兄弟の元にたどり着いた。
店は繁盛して居らず、彼が持ってくるはずの財産を期待していた従兄弟にも愛想を尽かされた。
港で荷物運びなどをして稼いだ金は、娼婦に盗まれると、これまた、ありがちな話である。
従兄弟の計らいで金持ちの娘と婚約したり、店に来たアメリカ人客の愛人になったり。
やがて、船に乗ってアメリカに旅立つ。
この映画は、監督の自伝的作品である。
かなりの部分に、真実が入っている。
三時間近い長編であり、アクションもサスペンスも殆ど無いから、退屈な作品だ。
芸術作品としてみれば、価値があるのかも知れない。