リチャード・ラグラヴェネーズ監督、実話を元にしたアメリカの映画である。
1994年、ロサンゼルスの公立高校に、新米教師エリンが赴任した。
極めて荒れた高校だ。
三年生になるまでに、ほぼ辞めてしまうという。
エリンのクラスは、白人、黒人、ラテン系の子供らが互いにいがみ合っていて、喧嘩が絶えない。
子供達の家庭も、凄まじく問題があり、まともな家庭の子はいない。
ギャングに入っていたり、親から虐待されていたり。
学校の中も外も、子供達にとっては戦場なのだ。
そんなクラスでも、理想に燃えるエリンは、様々な工夫をして子供達の心を開いていく。
他の教師達が皆、諦めきっている中、エリンの奮闘は凄まじい。
アルバイトまでして、教材を買い与える。
子供達も、次第に心を開いていく。
ある日、一人一人にノートを渡し、日記を書くよう勧めた。
子供達は、最初は乗り気ではなかったが、次第に、家庭のこと、自分の苦しみなどを正直に打ち明ける。
夏休みには、みんなで「ホロコースト記念館」の見学に出掛けた。
「フリーダム・ライターズ」というのは、子供達の日記を本にして出版した時の題名である。
この作品は、非常に丁寧に作られている。
秀作とは、こういう作品のことをいう。
何を置いても、是非観て頂きたい作品だ。