スティーブン・キング原作のホラー映画である。
主人公デービッドは、湖畔の一軒家に妻と幼い息子との三人で暮らしていた。
嵐の翌日、壊れた窓を補修するための材料や食料の買い出しのため、息子のビリーを連れて街に出掛けた。
スーパーは大勢の客でごった返していた。
そこに突然サイレンが鳴り、血を流した男が駆け込んできた。
「霧の中に化け物がいる」と騒ぐ。
濃い霧の中、得体の知れない化け物に襲われる恐怖。
客の中に狂信的なキリスト教信者がいて、ヨハネの黙示録を取り出し、神の裁きだと騒ぐ。
時間を追うにつれ、他の客が洗脳されていく。
デービッドは悩んだ。
外へ出れば、化け物がいる。
ここにいれば、狂信者達によって生け贄にされる。
どちらも、死は免れない。
監督の意図によって、結末が原作と異なっている。
私は原作の方が好きだし、面白いと思う。
しかし、このような作品も「あり」だ。
人生は、日に何度も「選択」の繰り返しである。
よく言われるのが「やったことを後悔するか、やらなかったことを後悔するか」。
そして、積極的であることが善とされ、消極的なことは蔑まされる。
この映画は、そういうことを含めて、いろいろ考えさせられる作品だ。