アメリカの西部劇である。
ギターを担いで馬に乗った男が、砂嵐が吹き荒れる中、小さな街の酒場にたどり着いた。
酒場の女主人ヴィエンナは、彼の元恋人だ。
彼が食事を摂っていると、エマという女が、保安官や街の連中を多数連れてやってきた。
ヴィエンナが親しくしているダンシング・キッドという無法者とその一味に、兄を殺されたという。
ヴィエンナとエマが言い争っているところへ、ダンシング・キッド達が入ってきた。
一触即発の雰囲気をヴィエンナの元恋人、ジョニー・ギターがなだめに入る。
この場は一旦収まるが。
この物語は、ヴィエンナとエマの戦いである。
どちらも気の強い女として描かれている。
強情で、融通が利かない。
さらにエマの方は、我欲のためなら人の命など何とも思っていない悪女として描いている。
男が、女を見下して作った映画と言える。
白人社会では、女は男の所有物だ。
それだと体裁が悪いので、「レディー・ファースト」など上辺を取り繕っている。
そういう文化的下地の上に作られた映画なので、我々日本人は嫌悪感を感じる映画だ。