香港の映画である。
金城武扮する警官が、泥棒を追いかけ捕まえるシーンから始まる。
アクション映画を期待させるオープニングだ。
しかし、そこまで。
女性に振られた彼が、うじうじして、自分の誕生日が賞味期限の缶詰を買い続け、誕生日に彼女のことを諦める。
後半は、トニー・レオン扮する警官が、客室乗務員の女性に振られた話だ。
彼は、総菜屋でアルバイトをしている娘に片思いされる。
それだけの話だ。
なんの予備知識もなく観た映画で、随分がっかりした。
映画は、娯楽である。
お客様が、わざわざ映画館に足を運び、お金と時間を使って観るのだ。
ハラハラドキドキしたり、感動したり、夢の世界に浸ったり、あるいは知識を得たり。
楽しい一時を求めているのである。
監督の主義主張を押しつけられてはたまらない。
そういう作品であった。