古いアメリカの映画である。
プレス機で上半身が潰された男の死体が見つかる。
という、衝撃的なシーンから始まる。
容疑者は、殺された男性の妻だ。
彼女の回顧シーンが、映画のメインである。
物理学者アンドレは、物質転送の研究をしていた。
テレポーテーションだ。
ある日、妻の前で、皿を転送することに成功した。
しかし、裏に書かれている文字が逆転写されていて、実験は失敗。
さらなる改良に取りかかる。
次に、飼い猫を転送機に入れた。
鳴き声だけを残して、猫は空中に消えてしまった。
やがて、モルモットの転送に成功する。
となれば、最終的には人間の転送だ。
彼自身、機械に入る。
その時に、一匹の蝿が紛れ込んでしまう。
出てきたとき、頭と片腕が蝿の人間と、頭と片腕が人間の蝿に合成されてしまった。
蝿は、飛んでいってしまう。
蝿男になってしまったアンドレは、逃げ出した人間蝿を捕まえて、もう一度転送しようと考える。
しかし、なかなか捕まらない。
妻は、ショックを受けながらも、何とか助けようとする。
しかし、アンドレは思考が鈍ってきた。
完全に蝿になってしまう前に殺してくれるよう、妻に頼んだのだ。
蝿男であることを消すために、プレス機で潰してくれと。
かわいそうな物語である。
ラストには、頭がアンドレの蝿が蜘蛛の巣に引っかかり、助けを求めるシーンが出てくる。
それも、衝撃的だ。
つい、蝿に感情移入してしまった。