ドイツの映画である。
1931年に公開された作品の、リメイクだ。
舞台は、第一次世界大戦前のドイツ。
親を亡くした16歳の少女マヌエラは、上流社会の子女を教育する厳格な学校の寄宿舎に入れられる。
規則が厳しく、まるで軍隊のようなところだ。
思春期の女生徒たちは、自由に恋愛もできない。
そんな彼女たちの憧れは、女教師のベンブルグだった。
若い先生は、女生徒たちの憧れの的というよりむしろ、恋愛の対象だった。
なにせ、周りに男の子がいないのだ。
ある日、演劇会の成功を祝い、酒を飲んだ勢いもあって、マヌエラは、大勢がいる中でベンブルグ先生に、恋心を告白してしまった。
これを知った、校長 ( 女性 ) は、激怒する。
もともと、生徒たちに優しいベンブルグ先生のことが、気に入らなかったのだ。
校長は、ベンブルグ先生を辞職させる。
マヌエラは、大きなショックを受けた。
全体に、淡々と物語が進行していく。
規則よりも愛が大事だ、というのがテーマなのだが。
当時の時代背景を理解していないと、伝わらない作品だ。
今の日本では、高校生が制服を着るのは当たり前のことだが、当時、制服というのは軍人のものだった。
そしてドイツといえば、規律、規則、厳格、がイメージとしてある。
そういうことを踏まえて、不自由さの中で楽しみを見つける彼女たちが、きちんと描かれている。