captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

制服の処女 ( 1958 )

ドイツの映画である。

 

1931年に公開された作品の、リメイクだ。

 

舞台は、第一次世界大戦前のドイツ。

 

親を亡くした16歳の少女マヌエラは、上流社会の子女を教育する厳格な学校の寄宿舎に入れられる。

 

規則が厳しく、まるで軍隊のようなところだ。

 

思春期の女生徒たちは、自由に恋愛もできない。

 

そんな彼女たちの憧れは、女教師のベンブルグだった。

 

若い先生は、女生徒たちの憧れの的というよりむしろ、恋愛の対象だった。

 

なにせ、周りに男の子がいないのだ。

 

ある日、演劇会の成功を祝い、酒を飲んだ勢いもあって、マヌエラは、大勢がいる中でベンブルグ先生に、恋心を告白してしまった。

 

これを知った、校長 ( 女性 ) は、激怒する。

 

もともと、生徒たちに優しいベンブルグ先生のことが、気に入らなかったのだ。

 

校長は、ベンブルグ先生を辞職させる。

 

マヌエラは、大きなショックを受けた。

 

全体に、淡々と物語が進行していく。

 

規則よりも愛が大事だ、というのがテーマなのだが。

 

当時の時代背景を理解していないと、伝わらない作品だ。

 

今の日本では、高校生が制服を着るのは当たり前のことだが、当時、制服というのは軍人のものだった。

 

そしてドイツといえば、規律、規則、厳格、がイメージとしてある。

 

そういうことを踏まえて、不自由さの中で楽しみを見つける彼女たちが、きちんと描かれている。