アメリカの、古いSF映画である。
ある日、イタリアの海にアメリカの金星探査機が墜落した。
乗員の一人は死亡したが、一人は助かった。
彼らは、金星から生物の卵を持ち帰っていた。
そうとは知らず、地元の少年が拾ってきた。
じきに孵化して、みるみる成長する。
トカゲと人間を合わせたような怪獣だ。
人々は、動物園で見世物にしようとする。
おとなしかった金星生物は、人から危害を加えられる度に、狂暴になっていく。
動物園では像と戦い、最後はコロッセオで軍隊と戦う。
この怪物は、他の怪獣映画のように、最初から暴れ回ったりしない。
危害を加えられたら、それに対して、身を守るために戦うだけだ。
それが、何だか悲しい。
人よりも怪物に対して、思い入れをしてしまう作品である。