フランスの映画である。
実際にあった事件をモデルにした、刑事物だ。
長官候補になっている二人は、旧知であり、一人の女性を争い、片方と結婚した。
いらい、ライバルである。
そこに、凶悪事件が発生し、それぞれが率いるチームが、協力して解決する、はずだった。
派手な銃撃戦で、仲間を失いつつも、犯人達の逮捕には成功する。
ところが主人公が、密告で逮捕され、さらに彼の妻が殺される。
その犯人は、主人公が逮捕され自分は長官に上り詰めた、旧知のライバルだった。
数年後、出所した主人公は、真実を知り復讐に打って出る。
全体に、重くて暗い雰囲気の作品だ。
パリが、稚内より北にあるということ以上に、暗い。
この作品で批判されるのは、邦題だろう。
裏切りという名の犬は、主人公のライバルを指している。
日本語では、人を軽蔑して「奴は、幕府の犬だ」などと言う。
しかし、元々仲の悪い二人なので「裏切り」とまではいえない。
ただ、パリ警視庁の所在地を知っている日本人は殆どいない。
原題の直訳や、最近流行りである「カタカナ表記にしただけ」では、何の映画化分からない。
もちろん、この邦題を見ただけで、刑事物だとは分からないが。