captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

ファイヤーウォール

ハリソン・フォード主演、アメリカの映画である。

 

主人公ジャックは、銀行のセキュリティのスペシャリストだ。

 

彼は、世界最強のセキュリティシステムを作り上げた。

 

その彼が、妻と子供を人質に取られ、犯罪を強要される。

 

自分が構築したセキュリティシステムを破って、1億ドルを強奪しろと言われた。

 

よくあるパターンだ。

 

今後の展開も、よくある展開。

 

ヒーロー願望の強いアメリカ人が作った映画である。

 

主役は、頭が良く、腕っ節も強いスーパーヒーローでなくてはならないのだ。

 

ということで、60歳位のハリソン・フォードも、スーパーヒーローを演じている。

 

格闘技を経験した人には、スローモーションみたいな老人の動きで、「なぜ、相手が倒れるのか」と、感じるかも知れない。

 

しかし、ファンにとっては、いつまでも若々しいハリソンが嬉しいのだ、と思う。

 

それは兎も角、「監視社会」は現実味があって、自分のことが心配になる映画だ。

 

今は、PCやスマホだけでなく、Wi-Fiルーターやプリンター、ビデオデッキなどネットに接続できる家電に、ウイルスが仕掛けられる時代なのだ。

バニラ・スカイ

トム・クルーズ主演、アメリカの映画である。

 

主人公デイビッドは、大手出版会社の御曹司だ。

 

両親が事故で急死し、会社の株51%が自分のものになる。

 

残り49%を7人の役員が所有し、彼らは会社の乗っ取りを計画しているらしい。

 

デイビッドは、プレイボーイであり、寝るだけの女友達がいた。

 

バースデーパーティーに彼女は潜入したが、デイビッドは冷たい。

 

親友が会場に連れてきた女性を気に入ったからでもある。

 

嫉妬したセフレは、彼と自動車で無理心中を図る。

 

幸い、彼だけ生き残ったが、顔がぐちゃぐちゃになってしまった。

 

この作品は、この辺りからややこしくなる。

 

夢と現実の境目が無くなるのだ。

 

どういう映画なのか、何の知識もなく観たので、頭が混乱した。

 

DVDのパッケージくらいは読んで、何の映画か位は知っておくべきだった。

 

最後は、主人公の未来を想像させる余韻を残している。

秒速5センチメートル

新海誠監督の、アニメーション映画である。

 

「桜花抄」、「コスモナウト」、「秒速5センチメートル」の三部からなっている。

 

少年の恋の物語だ。

 

「桜花抄」では、少年と少女の出会いと別れが描かれている。

 

舞台は、東京。

 

共に転校生で、小学生の時に仲良くなった。

 

しかし、少女の方が中学に上がると同時に、栃木へ引っ越してしまう。

 

少年の方も、翌年、鹿児島へ引っ越すことになった。

 

少年は、一人、少女に会いに行く。

 

これが、少年の初恋である。

 

「コスモナウト」では、鹿児島の高校に通う少年。

 

第三部の「秒速5センチメートル」では、成長した少年が、東京で働いている。

 

一人の少女を思い続けた少年の、切ない物語だ。

 

だが、全体的に、少女の心の動きに視点を置いた作品になっている。

 

他の邦画と違い、台詞が丁寧で、言葉遣いが綺麗である。

斬撃ーZANGEKIー

スティーブン・セガール主演、アメリカのホラー映画である。

 

未知のウイルスに感染し、吸血ゾンビが人を襲う。

 

噛み付かれた人はウイルスに感染してゾンビになるか、喰い殺されてしまうかだ。

 

同じシチュエーションの映画は、他にもある。

 

セガールは、刀と銃でゾンビ退治をする自警団長だ。

 

多数のゾンビが巣くっている病院に潜入して、次々に駆除していく。

 

ここには、少女一人を含む男女数人が逃げ込んでいた。

 

この作品は、殆どが病院内のシーンである。

 

ゾンビと遭遇するかも知れないサスペンションと、ゾンビと遭遇する衝撃、ゾンビとの戦い。

 

その繰返し。

 

これが、ほぼ、最初から最後まで続くストレスフルな映画である。

 

 

フリーランス

タイの映画である。

 

主人公は、フリーのグラフィックデザイナー。

 

彼と、恋人の新米女医の日常を描いた物語だ。

 

非日常的な事件が起きる「娯楽作品」ではないが、近い分だけ、引き込まれてしまう映画である。

 

低予算で、人情の機微を描こうとする姿勢は、邦画にも共通するところだ。

 

最近の邦画は、若い俳優が全員同じような喋り方をするので、特定の俳優のファンでもない限り、区別が付かない。

 

その分、こちらは新鮮だった。

チェンジリング

アンジェリーナ・ジョリー主演、アメリカの映画である。

 

監督は、クリント・イーストウッドだ。

 

1928年のロサンゼルスから始まる。

 

シングルマザーのクリスティンは、電話局で働きながら小学生の息子と暮らしていた。

 

ある日、休日出勤を終えて帰宅すると、留守番をしているはずの息子がいない。

 

そのまま、行方不明になった。

 

五ヶ月後、警察から「子供が見付かった」と知らせを受け会いに行くが、その子は全くの別人である。

 

警察が、捜査を終わらせるために、都合の良い子供が見付かったのででっち上げたのだった。

 

子供は、完全に息子になりすます。

 

クリスティの抗議を、腐敗しきった警察は受け入れない。

 

それどころか、相手をした警部によって精神異常だとされ、精神病院に強制収容されてしまう。

 

その頃、ロサンゼルス市警の刑事が、カナダから不法入国した少年を強制送還するため捕まえに行った。

 

逮捕した少年が、衝撃の事実を刑事に告げる。

 

従兄と共に、多くの子供達を掠ってきて殺したと言うのだ。

 

殺された子供の中に、クリスティンの息子が含まれている可能性が大きかった。

 

連絡を受けた警部は、もみ消しにかかる。

 

この作品は、最初は、重苦しい。

 

不安感が、長く続く。

 

主人公クリスティンが、どんなに不当な扱いを受けても、芯がしっかりしていることが救いになる。

 

 

ブラックボードを背負う人

イラン、イタリア、日本の合作の映画である。

 

舞台は、イラン・イラク戦争末期のイラン、山岳地帯だ。

 

空襲で学校を失った教師達が、大きな黒板を背負って、村々をまわっていた。

 

子供達に、読み書きや算数を教えるためだ。

 

黒板は、空襲の時に身を隠したり、着替えの時の衝立になったりと、文字を書く以外にも色々役立っている。

 

ただ、道を歩くのに、すれ違う人たちには邪魔になっている。

 

映画は、たんたんとしたものだ。

 

恋愛もあるが、残虐なシーンもある。

 

戦争の虚しさを描こうとしているのだろう。

 

困難な状況で、子供達に教育を施しても、飛行機の機銃掃射一回で全てが無に帰する。

 

やりきれない物語である。