captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

太陽にかける橋 ペーパー・タイガー

イギリスの映画である。

 

舞台は、東南アジアの仮想国。

 

香港やマカオの山間部のようなところだ。

 

日本大使館に、イギリス人が大使の息子の家庭教師として赴任してきた。

 

元陸軍大佐としての武勇伝を息子が気に入り、休日には二人で遊びに出掛けていた。

 

そんなある日、2人はテロリストに誘拐される。

 

反政府組織が、捕まっている仲間60数人の釈放を要求してきた。

 

政府は、取引をするつもりはないことを大使に告げる。

 

ちなみに、大使は三船敏郎が演じている。

 

この映画には、リアリティというものが全く無い。

 

銃撃戦や、車での逃亡から怪我や汚れなどのメイクに至まで、学芸会みたいな出来である。

 

よく、三船敏郎が引き受けたものだ。

 

彼の演技だけが、浮いてしまっている。

 

なお、「ペーパー・タイガー」とは「張り子の虎」のことで、主人公の家庭教師を表している。

暴力脱獄

ポール・ニューマン主演、アメリカの映画である。

 

主人公ルークは、酔った勢いでパーキングメーターを壊して捕まり、刑務所に送られた。

 

意地悪で暴力的な看守たち、荒くれた囚人たち、炎天下での重労働にもめげず、ルークは我を貫く。

 

大柄な囚人のボス ( ジョージ・ケネディ ) との対決にも勝利し、ボスの座につくが。

 

ある日、年老いた母親が面会に来た。

 

程なくして、母が亡くなった知らせを受ける。

 

そしてルークは、脱走を図った。

 

成功したルークは、娑婆から元ボスに手紙を送るなどして、ヒーローである。

 

ところが、捕まって、同じ刑務所に戻ってきた。

 

手枷、足枷で、さらに過酷な重労働をさせられる。

 

それでも、めげることなく脱走を試みる。

 

この映画で印象的なのは、ゆで卵を食べるシーンだろう。

 

50個のゆで卵を食べきり、テーブルの上に引っ繰り返る。

 

また、原作者が脚本も手がけていて、しかも服役の経験がある。

 

刑務所は、リアリティーがあるのだ。

世界の果ての通学路

フランスの、ドキュメンタリー映画である。

 

子供たちの通学の様子が、4組、取材されている。

 

ケニアのサバンナ、小学校まで往復30キロを通う兄妹。

 

アフリカの草原地帯である。

 

肉食獣に出くわす危険と、隣り合わせの通学だ。

 

歩いて通うだけでも、大変なのに。

 

猛獣に気を付けながら、四時間掛けて通うのである。

 

パタゴニアの平原を、馬に乗って通う兄妹。

 

ロッコでは、アトラス山脈を越えて寄宿舎に向かう少女三人。

 

インドの少年は、車椅子で通っている。

 

鋪装などされていない山道を、弟2人に押したり引いたりしてもらいながら、通っている。

 

この映画を観ると、日本人は、いかに恵まれているか。

 

そして、通学の過酷さにめげず、勉強しようとする向学心の高さ。

 

学校で教わる内容も、使っている教材も、日本のものより劣っているだろう。

 

しかし、彼ら、彼女らほど、高い志を持った少年少女が、日本にどれだけいるだろうか。

 

子供たちに見せたい作品である。

 

 

クリフハンガー

シルベスタ・スタローン主演、アメリカの映画である。

 

主人公は、ロッキー山脈山岳救助隊隊員だ。

 

ある日、雪山で遭難した親友とその恋人の救助に行くが、親友の目の前で恋人の救出に失敗し、死なせてしまう。

 

以後、親友は、彼を憎むようにり、主人公は自身の恋人と別れることになった。

 

ある日、政府の使用済み紙幣を強奪した犯人が、雪山で遭難する。

 

遭難信号を受けた主人公達が、救助に行くが。

 

この作品は、脚本をどうのこうの言うものではない。

 

スタローンの凄さを、評価するものだ。

 

鍛え上げた肉体を駆使して活躍する様は、正にヒーローだ。

 

極寒であろうに、Tシャツ一枚。

 

氷の張る湖でも、平気で泳ぐ。

 

片腕で人をつり上げる筋肉の盛り上がりは、それだけでも興奮させる。

 

ハラハラ、ドキドキ、ワクワクの連続で、これぞエンタテイメントと言える作品である。

 

大理石の男

ポーランドの映画である。

 

主人公は、映画大学の女子学生アグニェシカ。

 

彼女は、テレビ局で映画を制作することになった。

 

1950年代の労働英雄の彫像を見付けたことから、彼を主人公とすることにした。

 

しかし、労働英雄ビルクートは、行方不明である。

 

彼について調べる内に、隠された真実が明るみに出てきた。

 

彼は、テロリストとして逮捕され、服役中に離婚、出所後の行方は分からない。

 

テレビ局は、主人公が見付からないなら映画にならないとして、制作中止を決定した。

 

しかし彼女は、父親に励まされ、ビルクートを探し続ける。

 

この映画は、国際的には高い評価を受けている。

 

ところが、ポーランド政府にとっては、過去の恥部を晒すようなものだから、一時国内での上映を禁止したりした。

 

重苦しい作品だが、観る価値はある。

 

 

ヤングマスター師弟出馬

ジャッキー・チェン主演の香港映画である。

 

タイガーとドラゴン ( ジャッキー・チェン ) は、カンフー道場で兄弟のように育てられた。

 

師範はタイガーを気に入っており、ドラゴンはいつも遠慮していた。

 

道場対抗の獅子舞があり、頭を持つのはタイガーである。

 

そのタイガーが練習中に怪我をして、急遽、慣れないドラゴンが頭を受け持つことになった。

 

そして、獅子舞当日。

 

対決相手の獅子頭が、怪我をしたはずのタイガーだった。

 

当然、ドラゴンは負けてしまうが、タイガーのことは黙っていた。

 

その後、タイガーは破門され、敵対する道場に移籍する。

 

この獅子舞は、日本のものとはかなり違う。

 

大きくて、数人で操る。

 

動きも、アクロバティックで、迫力がある。

 

物語としては、それまでの、「敗北→名人との出会い→猛特訓→復讐」というパターンとは違う。

 

しかし、若い頃のジャッキーの動きは素晴しい。

 

格闘シーンは、何度観ても飽きない。

 

ジャッキーの作品は、随所にお笑いがあるので、楽しくていい。

 

40年近く前の作品であるが、色あせしていない映画である。

イースター・パレード

70年前の、アメリカの映画である。

 

舞台は、1900年代初頭のブロードウエイ。

 

スターのヒューズが、ダンサーであり恋人でもあったナディーンに去られて落ち込んでいるとき、酒場で歌が上手なハンナに出逢う。

 

ハンナを新しいパートナーにしようと、ダンスの特訓をするが、歌が専門の彼女は上手くならない。

 

それでも、なんとか舞台に出るが、結果は芳しくなかった。

 

ヒューズは、ハンナにナディーンを模倣させようとしていた失敗に気づく。

 

ハンナの個性を活かした振り付けに換え、それがヒットし、スターダムにのし上がった。

 

この後、ヒューズとナディーンの再会があり、ヒューズに恋していたハンナが、二人がよりを戻したと勘違いし、・・・。

 

すったもんだが、ある。

 

ヒューズ役のフレッド・アステアはダンサーでもあり、ダンスが本物である。

 

見応えのあるダンスシーンが、ふんだんに盛り込まれている。

 

コメディタッチの演出も、楽しい。