captainsunday’s blog

ネタバレしないように、思い出に残っている映画を、簡単に解説しています。

マスター・アンド・コマンダー

ラッセル・クロウ主演というだけで、思わず観てしまった映画である。

 

話は、19世紀初頭、ナポレオン戦争におけるイギリス艦とフランス私掠船の戦いから始まる。

 

イギリスフリゲート艦の艦長は、フランス私掠船を拿捕する命を受けた。

 

イギリス艦は、最初の戦いで圧倒的な戦闘力のフランス艦に、大きなダメージを受けた。

 

逃げていく敵を追撃しようとする艦長と、帰りたい乗組員達との間に、軋轢が生じる。

 

しかし、それを乗り越えて、決戦に向かう艦長。

 

この作品は、映像が素晴らしい。

 

まさに、本物を感じさせる。

 

物語の何もかもが必然であり、一切、手抜きがない。

 

日本の映画が、遠く及ばないのは、この点であろう。

 

映画制作を目指す若者には、必見の作品である。

ローズマリーの赤ちゃん

ローズマリーと夫のガイは、古びたアパートに引っ越して新婚生活がスタートした。

 

隣人とも、すぐに打ち解け、夕食に招待される。

 

このアパートの住民は、皆、悪魔崇拝者であった。

 

ある日、ローズマリーは、悪魔に犯されるという夢とも現実ともつかない体験をする。

 

そして、妊娠。

 

アパートの住民に不信感を持つローズマリーに対し、夫のガイは隣人の味方をする、という、お決まりのパターンで、事態は深刻になっていく。

 

13日の金曜日」や「オーメン」とは違う恐怖が、この作品にはある。

 

実際に、ありそうな恐怖だ。

 

私は小説の方を先に読んでいたので、つい、批判的に観てしまった。

ネバーランド

「ピーター・パン」の作者ジェームス・バリーが、ピーター・パンの原型となる戯曲を生み出す過程を、実話に基づいて描いている。

 

主人公を演じるジョニー・デップの優しさがにじみ出ている作品だ。

 

物語は、バリーが新作に失敗して、新聞で酷評されるところから始まる。

 

翌日彼は、犬を連れて気晴らしに出掛けた公園で、後に「ピーター・パン」のモデルになる少年ピーターと出会う。

 

ピーターの兄弟たちとの遊びを通して、新しい作品の発想が練られていく。

 

そして、上演は大成功した。

 

しかし、この映画のラストは暖かいが、実に切ない。

 

切ないから、心に残るのだ。

 

さらに、舞台がロンドンなので、使われている「英語」が美しい。

 

本の学校でもイギリス英語を教えるべきだ、というのは余計か。

ハンガーゲーム

近未来、荒廃したアメリカで独裁国家が成立していた。

 

平民達の不平を鎮めるため、年に一回、各地区の代表者によるサバイバルゲームが開かれる。

 

ゲーム参加者は、12歳から18歳までの少年少女であり、実際に殺しあうのだ。

 

子供同士で殺しあうのは、あまり気持ちの良いものではないし、感情移入も出来なかった。

 

「24」のキーファー・サザーランド父親ドナルド・サザーランドが大統領役で出ている。

 

だからという訳でもないだろうが、第4話まで続編が制作されている。

エクスターミネーター

世界的にヒットした「ターミネーター」とは、関係ない。

 

アメリカの映画である。

 

命の恩人でもある戦友が、街のチンピラに暴行され、廃人になってしまう。

 

警察は、何もしてくれない。

 

主人公は、一人ずつ、個人的な処刑を始める。

 

街の、ダニ退治である。

 

この作品は、殺し方が残虐だからか、テレビでは二回位しか放送していない。

 

リンチしたあげく、ミンチにしたりするのだから、凄まじい。

 

でも、こういうのは、アメリカ人には受けるのだろう。

怒りの荒野

イタリアの映画である。

 

ジュリアーノ・ジェンマ主演の西部劇だ。

 

小さな街で働く主人公が、街で起きた撃ち合いを目撃する。

 

勝った男を追いかけて、ガンマンと成るべく銃を教えてもらう。

 

「ガンマン十戒」というのが出てくるが、我々が覚えておいても役に立つ内容だ。

 

銃を覚えた主人公は、やがて師匠と闘うことになる。

 

ジェンダーフリーが厳しい昨今、「ガンファイター」と言わないと女性差別だと言われてしまう。

 

古き、良き時代の作品だ。

友情 / Friendship

三船美佳主演の映画である。

 

中学二年生の少女が、急性白血病で入院する。

 

彼女は、抗がん剤の副作用で髪の毛が抜け、見舞いに来てくれる友達にも、会いたくない。

 

そして、夏休み。

 

下田で合宿することになった。

 

彼女は、しぶじふ参加するが、到着して彼女は驚いた。

 

それは、クラスメイト全員が、髪の毛を剃っていたのだ。

 

この作品は、アメリカの学校であった実話に基づいている。

 

重くなりがちな「病気もの」を、明るいタッチで描いている秀作である。

 

主人公の母親役、田中好子は、この時既に乳がんの治療と再発を繰り返していた。

 

それを思うと、なんだか切ない。